黄金螺旋構図|黄金比イラストを創る
こんにちは。
あべべし君です。
今回は「イラストの構図」に関するお話です。
イラストが綺麗に見える、「黄金螺旋構図」をご紹介します。
「黄金比」と呼ばれる比率を利用した、構図テクニックです。
ただ「黄金螺旋構図」と聞いても、ピンとこないはずです。
美術に詳しい人でないかぎり、言葉を聞く機会は少ないでしょう。
まずは、「黄金螺旋」のラインが表示されたイラストをご覧ください。↓
黄金螺旋構図は、グルグルとした渦巻きラインを使用します。
「螺旋のライン」に沿って、見せたい要素を配置する構図です。
「螺旋が収束する部分」には、最重要な要素を配置します。
黄金螺旋構図を注意深く観察すると、「正方形」と「1/4の円」で構成されているのが分かります。
「縦1:横1.618」の比率になる長方形を描くと、「縦1:横1」の正方形が無限に入るでしょう。
正方形を円で結んでいくと、不思議な螺旋形状が完成します。
「1:1.618」の比率は「黄金比」と呼ばれ、様々な美術品に使用されるでしょう。
イラストの世界でも、黄金比を利用した作品は沢山存在します。
人間が無意識に「美しい」と感じてしまう、不思議な比率です。
黄金螺旋構図は、独特の癖があります。
万能な「三分割構図」よりも使いにくく、慣れが必要です。
「三分割構図」は直線的な配置ですが、「黄金螺旋構図」は曲線的な配置になります。
主な特徴は下記の通りです。
《黄金螺旋構図イラストの特徴》
- 曲線的な柔らかいラインと相性が良い
- 自然で柔軟な動きを表現できる
- 螺旋収束の場所にキャラを配置すると目立つ
- 視線誘導効果が非常に高い構図
- 構図通りに要素を配置すると、重力バランスが悪くなる
- 螺旋ラインを画面にキッチリ収めない方が、綺麗にまとまる
黄金螺旋構図は、ライン通り配置するとバランスが悪くなります。
具体的には、螺旋の方向に重力バランスが偏ってしまう構図です。
重力バランスを整えるために、イラストの切り取り(トリミング)が必要となります。
トリミング後も、黄金螺旋が残るように工夫しましょう。
黄金螺旋を、最初から「縮小」や「斜め状態」で使用してもOKです。
むしろラインを縮小して使用した方が、バランスはとりやすいでしょう。
この辺りが、「黄金比イラストは癖強い」とされる理由です。
黄金螺旋構図は、習得するまで数回練習が必要になります。
曲線的な構図配置に慣れる必要もあるでしょう。
慣れれば強力な武器となるので、是非お試しください!